報 告 |
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第23回大分緩和ケアの夕べ
日 時 : 平成21年2月4日(水)
場 所 : 大分アステム 4階 大会議室
参加人数 : 167名
医師16名、看護師120名、薬剤師6名、その他25名
昨年に続き、オーストラリアのモナシュ大学の看護科の講師であります下稲葉かおり先生に大分へ来て頂き、先生の専門分野の一つでるグリーフケアにつき、その基礎から臨床まで、幅広く講義して頂いた。その感動的な講義に多くの涙する参加者が多くいた。
この悲嘆(グリーフ)に対するケアは極めて大切でありことが理解された(文責:山岡憲夫)。
【 講演内容 】
『 悲嘆(グリーフ)ケアについて 』
演者: 下稲葉 かおり 氏(モナシュ大学(オーストラリア)看護科講師)
【 講演要旨 】
1) グリーフの定義
“対象喪失に対する精神的、行動的、社会的、身体的、スピリチャルな反応、その経験のプロセスである“
グリーフをあくまでも喪失に対する個人的な経験であり、喪失は死のでない。
個人差が激しく、個人的な問題である。
2) グリーフの原因となる喪失
愛する人の死、離婚、ペットの死、病気、引越し、転校、失業、自尊心を失う
さまざまな喪失があり、それにより悲嘆を経験する
3) 喪失と悲嘆の理解
@ すべての人の悲嘆の経験はユニークである。悲嘆は指紋のようなもので、個人個人で異なる
A 悲嘆は生活のすべての部分に影響を及ぼす
B 死によって命は終わるが、その関係は終わらず、悲嘆をその後も経験する
C 悲嘆は取ってしまうのでなく、それと共に生きることを学ぶ
4)医療者の悲嘆について
“医療者は病気の人、亡くなり行く人を、死別の悲しみの中にある人をケアする役割により、グリーフとストレスを体験する。
これらを軽減するためには、自分自身のニーズにも心を留めなければならない。
もし、そうしないと、私たちは自分自身を傷つけ、他人をケアするための包容力を減少させることになる# (ランド 1982年)
5)医療者が経験する喪失の特徴(6つある)
@ 特に関係の近かった患者の喪失
A 患者家族の痛みを見ることによって経験する喪失
B 自分の考えや思いと合致しなかった喪失
C 個人の新年や仮定に関連して喪失
D 過去や未来の喪失の予期
E 自らの死
6)予期悲嘆
7)コンパッション
8)コンパッション疲労
9) サポート
@組織レベル
A病棟レベル
B個人のレベル
10) セルフケアと自己認知
(文責:山岡憲夫)
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