次会のお知らせ


 第27回 ”大分緩和ケアの夕べ”
   <日本医師会障害教育制度適合集会>



<講 演>

  『 がん患者のサイコオンコロジーについて

    演者:引地 孝俊氏 (大分大学医学部 精神科助教)
  


    日 時 : 平成21年7月15日(水)
           19:00〜20:30

    場 所 : 
大分東洋ホテル 3F 
           (TEL: 097−545−1040)


    会 費 : 500円

    対 象 : 医療従事者 


要 旨 :  サイコオンコロジー(精神腫瘍学)は、がん患者のメンタル(精神的)・ケアを扱う。進行がん患者および家族は、検査結果説明を受ける前後から強烈な「苦痛(つらさ)」と向かい合う。それは、身体症状(痛み、倦怠感、その他の症状)に加え、精神的な苦痛・症状(抑うつ・不安、不眠など)、社会的(経済的、家庭、仕事上など)・実存的(生きる意味、死の恐怖、)な苦痛に及ぶ(全人的な苦痛)。これらに対して、@疾患に関する正しい知識の獲得A家族による心理的・社会的サポートB医療者の傾聴などは効果的である。これらが不十分であれば患者の苦痛は持続・増悪し、その結果、適応障害・うつ病を発症し、化学療法の拒否による予後悪化、自殺と言う悲劇的な転帰にもなる。対応は精神症状の早期発見、早期治療が原則である。また予防も重要である。治療は、薬物療法(抗うつ薬、抗不安薬)、傾聴法などが有効である。精神療法では、実存的な面を含めて、患者の「自尊心」に焦点を当てた治療(dignity therapy)が有効との最近の報告がある。


共催 :  大分緩和ケアの夕べ
ヤンセンファーマ株式会社
後援 :  大分県緩和ケア研究会
大分県医師会
大分県薬剤師会
大分県看護協会